神話

宗教嫌いの日本人が考えた「神社カフェ」はこんなにたくさんある

神社カフェってご存知でしょうか?

世界基準でみたら世にも奇妙な施設だと思います。

いったいどんなところなのか?

どこにあるのか?

そもそも神社ってなにか?

などをご紹介いたします。

 

神社カフェってなんぞ?

宗教嫌いが多い日本で「神社カフェ」なる奇妙な施設が爆誕しました。

 

神社境内もしくは隣接地に併設された喫茶コーナーまたは店舗を「神社カフェ」と呼んでいます。

 

基本的には宗教はほぼ関係せず、単に神社が集客目的に副業的に運営しています。

 

「神社カフェ」と言うには神社がなければ成立しませんが、ビルの中に神社を作って「神社カフェ」を名乗っているお店もあります。

 

神社とは本来、神様を祀り地域に根差した宗教施設です。

 

神社については後半で詳しく触れたいと思います。

 

 

こんなにある神社カフェ

神社名

店名 住所
熊野大社境内 icho café 山形県南陽市宮内3707-1
川越氷川神社 むすびCafé 埼玉県川越市宮下町2-11
赤城神社 あかぎカフェ 東京都新宿区赤城元町1-10
ビル内に神社? 神々の森神社 東京都新宿区高田馬場4丁目13-12
日枝神社 山王茶寮 東京都千代田区永田町2丁目10-5
深大寺門前 鬼太郎茶屋 東京都調布市深大寺元町5-12-8
大國魂神社 ティーラウンジ 東京都府中市宮町3-1
報徳二宮神社 きんじろうカフェ 神奈川県小田原市城内8−10
来宮神社 茶寮報鼓 静岡県熱海市西山町43-1
上賀茂神社 神山湧水珈琲「煎」 京都府京都市北区上賀茂本山339
交野天神社 あさいく 大阪府枚方市楠葉丘2-19-1
金刀比羅宮 神椿 香川県仲多度郡琴平町892-1
寺名
金剛院(寺) 赤門テラスなゆた 東京都豊島区長崎1丁目9-2
寳勝寺 寺カフェ 石川県金沢市寺町5丁目5-76

 

神社カフェは現在全国に12(11+1)か所あります(私調べ)

これが多いとみるか少ないとみるかはありますが、私は個人的に「こんなにあるのか!」という感想です。

 

調べてみてわかったのですが、最近は「お寺カフェ」まで出現しています。(2件)

 

ビルの中にあるカフェに神社がある形式まで神社カフェと言っていいのか?と思いますが、そもそも神社とはなにか?を考えると「神々の森神社」は正式な神社カフェとはいいがたいと思います。

 

 

そもそも神社とはなにか?

通常神社には鳥居や参道があり、灯篭や狛犬が設置され拝殿の手前には手水舎があり周りには鎮守の森があります。

 

また、神社は祭祀対象として八百万の神を祀っています。

 

世界的にみても日本人の宗教的感性は独特で、神様がそこかしこすべてに宿っていると考えていますが、ギリシャ神話や北欧神話でも神様はたくさんでてきます。

 

神社にはご神体や神に所縁のあるものを祀ってあり、日本古来からある神道に沿った施設です。

 

一方お寺はインドを発祥とした仏教に沿った比較的新しい思想の宗教施設です。

 

お寺は死にまつわることが多くあり、不安をあおりながら集金するシステムが確立していますが、神道はお寺より不安はあおりませんがお金儲けに関してはお寺よりうまいです。

 

たとえばお守りや占い、お祓いや初詣などお金につながる仕組みつくりが上手で、神社カフェもそのひとつだと思えます。

 

また、神社はその社(やしろ)の作りに特徴があり、神様の性別によって形状が異なります。

 

 

日本の神様は面白い

日本には古来より独自の宗教として「神道(しんとう)」があります。

 

イザナギ・イザナミに始まる八百万(やおよろず)の神がそこかしこに宿っていて私たちを守ってくれているといった考え方があります。

 

これらの設定は日本神話として「古事記」に記載されていますが、実はイザナギ・イザナミ以前にも神様が存在します。

 

伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊邪那美尊(イザナミノミコト)が男女対になった最後の神様ですが、イザナギ・イザナミの5代以前の神は性別のない単独神です。

 

天皇家の系譜は天照大神を始祖とするもので、イザナギ・イザナミの子であるアマテラスを祀っている伊勢神宮が最高神の神社として日本の頂点に立っています。

 

アマテラスは初代天皇となった神武天皇の先祖にあたることから天皇家の先祖はアマテラスという設定になっています。

 

実は、この日本神話は世界の神話とも共通しているんです。

 

宗教が大嫌いで神様は八百万いなければならないと考える日本人ですが、日本神話も世界の神話も初めは一人の神様の出現で始まります。

 

もちろんキリスト教やユダヤ教、イスラム教の3大宗教の原型の聖書も同じく一人の神様から始まります。

 

聖書も実は多くの神様が存在します。

しかし、初めは一人という考えで信仰しています。

 

日本人は初めの一人の神様は無視して12代目以降の神様(イザナギ・イザナミ)だけを神として信仰しています。

 

天皇陛下は第二次世界大戦終結まで現人神(あらひとがみ)として祭祀の対象でした。

 

日本人は宗教嫌いなのに宗教行事が大好き

 

日本人は宗教を毛嫌いしていますが、パワースポットとか占いとかスピリチュアルと言えば積極的に神社へ行きますよね。

 

生まれる前には安産祈願で神社に行き

生まれて1か月経ったときには「お宮参り」として神社に行き

お正月には初詣で神社に行き

厄払いで神社に行き

法事や葬式でお寺に行って

死んだらお寺に埋葬される。

 

生まれる前から死ぬまでどっぷり宗教行事をきっちりこなしているのに宗教が大嫌いなんですよね。

 

そもそもそれほど宗教嫌いでもなかったはずなのですが、お金儲けを目的とした新興宗教があまりにも勢力を拡大して、人々を不安に貶めたことが原因だと考えられます。

 

また、キリスト教を名乗るエホバや世界中でテロを起こすイスラム原理主義者たちの行動も日本人を宗教嫌いにさせている原因だと思います。

 

最後に

日本人も無自覚ですが信仰心をもっています。

宗教が大嫌いでも、無宗教だと言い張ってもあなたも根本的な信仰心をしっかり持っています。

 

大枠は仏教ですが、神社の神道も日本人の生活に根差しています。

 

神社カフェに行ったら神様の事も少し考えてみながら神話に思いを馳せて珈琲を楽しんでみてはいかがでしょう?